パリ〜ニースの最終ステージは、ニースを周回するクラシカルコース」ニース~ニース 141km
最終日を迎えるリーダーボードは大混戦
1位 ゲラント・トーマス(チームSKY)
2位 コンタドール (ティンコフ) 15秒差
3位 リッチー・ポート (BMC) 21秒差
ステージゴール1位のボーナスタイム10秒を考えるとまだまだ1位が余裕という状況ではない。
コンタドールは最終ステージ優勝かつ6秒差をつければゲラント・トーマスと逆転できる。
中継は、ゴール2つ前の1級山岳の下りが始まったところから始まった。
この時、逃げ集団とゲラント・トーマスのいるメイン集団2分30秒程度の差。
しかし、様子がおかしいのは、メイン集団にコンタドールがいないこと。
ティンコフは、2名を逃げに送り込んでおり、コンタドールは、2つ前の1級山岳で、メイン集団から1人でアタック。先行するティンコフ2名に追いついたところだった。この3人での逃げ切りを狙う賭けにコンタドールは出たわけだ。
このティンコフ集団とメイン集団の差が1分程度。このまま逃げ切れば、コンタドールは当然優勝となる。
ガチ踏みで逃げ続けるティンコフ。追走するチームSKYの図式で1級山岳の長い下りを駆け抜けている。
ティンコフ・コンタドールにとっては、このままリードを守って、最後の1級山岳に突入したい。
一方で、チームSKYは、1級山岳までにコンタドールに追いつきたい。上りの強いコンタドールと差を広げられてはまずい状況だった。
チームSKYは5人のトレインを組んで追走。一方でティンコフは3名だが、実質2人でローテを回す。
下りとはいえ、チームスカイが圧倒的に優位で、ジリジリと差は縮まっていった。
もちろん先頭の逃げ集団も少しずつタイム差を削られていったが、なんとか、メイン集団に追いつかれる前に最後の1級山岳に突入できた。
その1分遅れくらいでティンコフも進んでいたが、1級山岳手前でついにチームスカイに吸収されてしまう。
コンタドール万事休すか。
と思われたが、追いついてきたメイン集団は、坂のスペシャリスト・マイカ(ティンコフ)も引き連れてきており、最後の1級山岳でコンタドールの強力なアシストになる。
いっぽうのチームスカイも坂に入ると、アシストは、エナオモントーヤひとりを残すのみ。追走で3名はお役御免となった。奇しくも2vs2の図式の戦いになった。もちろん、リッチーポートもいるが、アシストはいない状況だった。
この最後の1級山岳はまさに熱い戦いとなった。
上り始めてすぐ、マイカの圧倒的なアタックで、メイン集団が一気に絞られる。マイカも足を使って離脱。
コンタドールがさらに引くが、なかなか差が広がらないので、一旦足を弱める。
すると、しばらくして、離脱したはずのマイカがまたも合流。そして、再度アタックする。
発射されたコンタドールも猛烈なアタック。
山頂付近でゲラント・トーマスらと大きく差を広げる。10秒、20秒とゲラント・トーマスとの差が広がっていく。チームスカイのアシスト・エナオモントーヤはまだ余力がありそうだが、ゲラント・トーマスの足が止まったため、サポートに残る。
唯一、リッチー・ポートはコンタドールに食らいつき、2人旅が始まった。
そして、逃げ集団で唯一残っていたティム・ウィレンス(ロット・ソウダル)に頂上クリア直後に合流。
そして、10名程度の集団も山頂をクリア。
その後ろに、ようやく、ゲラント・トーマス、エナオモントーヤ(チームスカイ)が先頭から33秒遅れて、山頂をクリア。
ゴールまで残り15km。最後のアタックがそれぞれ始まる。
このまま、コンタドールが優勝するかに思われていたが、息も絶え絶えだったゲラント・トーマスはダウンヒルで復活、コンタドールとの差をジリジリと詰める。
コンタドールたちも、リッチーポート、ウィレンスとうまく強調してローテーションを回すので、若干有利にも見えたが、やはり、平坦・ダウンヒルは、ゲラント・トーマスの方が得意なのか。
坂も下り切る頃には、タイム差が10秒程度に。
残り1kmでゲラント・トーマスは視界にコンタドールを捉えるところまで詰める。
タイム差も一桁台。
そして、3人の逃げはそのままゴールスプリント。
ここで、逃げ続けていたウィレンスが最後の力を振り絞り、アタック。
そのまま1位でなだれ込み、コンタドールは2位、リッチー・ポート3位。
そこから5秒おくれで、ゲラント・トーマスらの集団がなだれ込む。
結果的に、コンタドールは、2位のタイムボーナス6秒を加えて、11秒タイムを縮めたが、ゲラント・トーマスに4秒及ばず。総合2位という結果になった。
最後の最後まで誰が優勝するかわからない、最高のレースだった。
コンタドールの賭けは、あと一歩のところまで迫ったが、見ごたえのあるレース展開は、彼あってこそ。
今シーズンでの引退は表明しているものの、やはり目が離せない選手である。
さて、来週からは、春のクラシック・ワンデーレースが毎週続く。
パリ〜ニースの再放送もあるので、気になったらJ SPORTS(スカパー)加入するタイミングでしょう。
3月いっぱいは加入料0円。初回は1000円割引か。
J SPORTS4チャンネルは、基本料と合わせて2,890円。
私も10月までは加入。11月で一旦解約ですね。
5月は、ジロ・デ・イタリア
7月は、ツール・ド・フランス
8月は、ブエルタ・ア・エスパーニャ
まだまだ、シーズンは始まったばかり。
Route92