冬の到来に合わせて、ローラー台購入を2ヶ月にわたり検討してきた。
ついでに言えば、ローラー台を導入するために引っ越しもする。
初心者の方には上記記事を読んでいただければ幸いだが、ローラー台は、自転車・ロードバイクの屋内トレーニングのための器具である。
ローラー台を導入すれば、冬の寒い時期や、雨の日、夜など、時間や天候を選ばずトレーニングを行うことができる。もちろん実走することに越したことはないのだが、平日はなかなか難しく、土日に雨が降ったり、用事が入ってしまうと、途端にロードバイクからしばらく離れてしまうことがある。
趣味のロードバイクとはいえ、せっかくついた脚力や心肺能力を落としてしまうのは悲しい。ロードバイクに乗って一年、いよいよ私も僭越ながら、ローラー台を導入しようというわけだ。
苦手な坂、長時間の高速走行、そんな夢をこのローラー台で叶えたい。
初心者なりのローラー台選びの条件
結論から言えば、ダイレクトドライブ式のスマートトレーナーにした。
しかし、この結論にたどり着くまでかなりの時間と労力を要した。ローラー台の種類は少ないようで、意外と多い。初心者の私のローラー台選びは困難を極めた。値段も千差万別、システムも多い。そして、何より最近の高性能なローラー台の機能差が全くわからない。得意のネットを駆使し、文献を漁り、ショップの店員のアドバイスを受け、サイクルモードで幾つかのローラー台に試乗してきた。中国メーカーのものも体験した。そうして、ようやくローラー台の選び方の条件を決めることができたのだ。
私と同じようにロードバイク初心者で、賃貸マンションで、飽きっぽい人にオススメのローラー台選びの条件は以下の3つに突き詰められる。
- 静音性
- Zwift連動性
- デザイン
これに加えて、価格という絶対条件がある。
ガレージなど騒音は問題なく、ストイックにトレーニングをできるような純粋な体育会系のロードバイク乗りの人は、また違った条件になると思うが、私のように易きに流れやすく、家族に気を使わなければならない境遇の者にとっては、いかに静かに、楽しく、自転車をこぎ続けれらるかが重要なのだ。
この3つの条件から、ダイレクトドライブ式のスマートトレーナーにたどり着いた思考の流れについても簡単に説明していこう。ローラー台選びに悩んでいる初心者ライダーには参考にしてほしい。
静音性
ローラー台は自転車を漕ぐので当然だが、音が出る。それもローラーによって負荷をかけてトレーニングをする。このローラーが発する騒音が、まず大きな問題になる。
賃貸マンションであり、家もそれほど広くないので、隣人に加えて、家族の安らかなひとときを守らなければならない私にとっては、静かなローラー台はまず第一条件である。
ローラー台の仕組みはいくつかに大別される。
- 3本ローラー
- タイヤドライブ式
- リムドライブ式
- ダイレクトドライブ式
- ハイブリッド式(固定&3本のミックス)
この中で摩擦音が発生しない仕組みのものが一つだけある。それがダイレクトドライブ式だ。
ダイレクトドライブ式はタイヤを外し、ローラー台にダイレクトに自転車本体を装着する。これによりタイヤとローラーの摩擦がなくなり、ローラーの音がなくなる。
タイヤドライブ式など他の方式のローラー台は、タイヤとローラーを接触させ、重いローラーを負荷をかけて回すため、騒音が発生してしまう。ローラー台だからこそ避けられない騒音である。
そこで、静音性を第一条件にするならば、タイヤを外すダイレクトドライブ式が最も騒音問題を解決してくれるものである。
Zwift連動性
次は、楽しくないことは人間続けづらい。せっかくローラー台を買ったのに、トレーニングしなければ単に場所を食うだけの粗大ゴミになってしまう。そうならないためには、ローラー台トレーニング自体を楽しめるようにしなければならない。
そこで、登場したのが、Zwiftだ。
リアルな自転車を漕いだパワーを計測して、PCにデータを送り、仮想空間のアバターを走らせるゲームである。ネットを介して世界中のライダー達とツーリングできてしまう。
これであれば、1時間でも2時間でも走り続けることができそうである。
そして、このzwiftを最大限に楽しむために画面上のコースの起伏と連動してローラー台の負荷が変わってくれる負荷自動連動機能を持つスマートトレーナーを選びたい。
負荷は設定できるが、zwiftと連動して自動で切り替える機能がないローラー台も多いので注意してほしい。これがわかりにくくしている。
デザイン
毎日使いたくなる道具は、デザインが優れている。
ローラー台も同様だ、見ていると使いたくなるデザインのローラー台を選ぼう。個人的な好みで全く構わない。
幸い、ダイレクトドライブ式ローラーは、比較的デザインの自由度が高いようで、各社面白いデザイン、かっこいいデザインのものがある。自分の感性に従って、家に置きたくなるデザインのローラー台を選ぼう。
> Wahoo – KICKR Smart Turbo トレーナー (バージョン 1)
> Elite – Drivo Direct Drive スマートトレーナー
> Tacx – Neo Direct Drive スマートトレーナー
この中でデザインが気に入ったのは、Tacx Neo Smart。
まるでスターウォーズのXウィングやTIEファイターのようなデザインである。
サブカル好きならTacx Neo Smartがきになるのではないだろうか。
以上3つの条件で私が選んだのはTacx Neo Smartである。
ダイレクトドライブ式で、スマートトレーナーで、デザインがかっこいい。
こうして私がほしいローラー台は決まった。
あとは購入するだけだ。
ダイレクトローラーは高価な買い物?
そして、最後に最も重要な価格問題に突入する。
ダイレクトドライブ式のローラー台は、他の仕組みのローラー台に比べて値段が高い傾向にある。
先ほどあげた3つは、日本の通販サイトで購入しようと思うと18万円以上の値段になる。
Wahoo Kickrに至っては日本ではどこで買えばいいのかわからない。。。
そして、海外通販サイトの雄wiggleをチェックすることになる。
さすがのwiggleは、日本の実売価格より3万円以上安くなって、いずれも15万円程度の価格まで安い。しかし高い。海外通販サイトを利用して不良品をつかまされたら怖い。
いっそ、タイヤドライブ式の安めのスマートトレーナーを導入しようかと考え始める。
ネットのブログなどで、zwift連動のタイヤドライブ式ローラー台としてイチオシされていることが多いELITE QUBO デジタルスマートBなら5万円程度まで価格を押さえられる。
しかし、マンションの隣人と家族の怒る顔がよぎる。タイヤドライブ式の騒音で、結局、家でローラー台が使えなければ5万円の粗大ゴミになってしまう。
しかし、15万円はさすがに高い。悩んだ。悩みに悩み続けた。そして、2週間ほど過ぎた。
その間も毎日のようにwiggleやらBIKE24などのサイトを検索し続けた。
すると、wiggleで異変が起こった!
> Tacx – Neo Direct Drive スマートトレーナー
一番欲しいTacx Neoがなんと12万円まで価格が下がったのだ!
これに背中を押された。12万円なら1年で月1万円のジムに通ったと思えばいいじゃないか。しかも毎日使い放題である。
で、最終チェックとして、東京近郊のリアル店舗でTacx Neo Smartが常駐している御茶ノ水のL-Breathまで足を運んだ。店員さんに買う前提での質問を投げかけながら、問題のないことを確認した。9割がた購入を決めだ。
しかし、ここで、なんと痛恨のwiggleで在庫切れ。。。入荷まで2〜4週間とのこと。
突如の値下げに私と同じように反応した世界中のサイクリストが購入を決断したのだろう。時機を逸して落胆したが、しばらく待つしかない。しかし、復活した時に高くなってたらという恐れもあった。
こうして、11月20日を超えた頃、日課になっていたwiggleのTacx Neo Smartチェックをすると在庫が復活!お値段も12万円に据え置き!
> Tacx – Neo Direct Drive スマートトレーナー
心配な不良品問題については、wiggleは1年間保証が付き、万が一の返品の場合も、日本国内に返品先ができたことをサイト上で確認して、いよいよ踏ん切りがついた。
こうしてTacx Neo Smart熱に侵された私は、無意識のうちにPCを立ち上げ吸い込まれるようにボタンをクリックしていた。
気がついたら、トレーナーマットとスウェットカバーもしっかり購入していた。
しめて12万円超。フルクラムレーシングゼロ依頼、久々の高額ショッピングであった。
到着は2週間後。
冬到来にギリギリ間に合った。