ジロ・デ・イタリア 10日目 新星、突如現る

休息日を挟んで、ジロ・デ・イタリア10日目。

休息日明けには厳しいアップダウンの激しいコース。

マリア・ローザは、エティックスクイックステップのブランビッラ。

1秒差を再び死守できるか。

キッテルもタイムトライアルをDNFして、カンチェラーラも不参加となったようだ。

コースレイアウト

10th Stage コースレイアウト

前半に3級山岳が2つと、最後に1級山岳を登った後、強烈なダウンヒルを終え、再び3級山岳を登るアップダウンに富んだコースレイアウト。

1級峠ピアン・デル・ファルコ峠、いわゆる「鷹台」へは、ゴール前約30kmからアタックを開始する。登坂距離16.3km、平均5.2%、最大13%。前半4.5kmは平均7%の急勾配で、中盤はしばらくゆるゆるとしたゾーンが続く。フィニッシュの町セストラを通り抜けた直後の、ラスト4kmは平均9%とかなりの激勾配だ。

この1級山岳が始まる残り30kmがアツそうだ。

レース実況

序盤

前半の三級山岳2つを終え残り80km地点から中継はスタート

逃げは2人。1人遅れていて、その後に追走10名が1分8秒遅れ。集団との差が5分30秒

逃げ2人と少ないが、今回のコースはアップダウンが多く、集団が必ずしも有利というわけではない。追走11名にもステージ優勝のチャンスはある。

追走には、クネゴも入っており、山岳賞奪還を目指す。

ここで、なんと、チーム・スカイのランダが体調不良で10日目の途中でリタイアしてジロから去ってしまっていた。

65km地点

逃げ2人に追走グループが追いつき、13人の逃げグループに。

集団との差は5分程度。

集団は、マリア・ローザのブランビッラを要するエティックス・クイックスステップがコントロールする。

残り40km

厳しいアップダウンの繰り返しで、1人が遅れて12人になった逃げ。

中間スプリントポイントを迎えて、1人飛び出す。

ジャイアントアルペシンがプライドラーが1位通過。

そのまま一人で行こうと踏み足を強める。

ジャイアント プライドラー

ジャイアント プライドラー

集団との差は4分30秒程度。

残り30km

以前、ジャイアントアルペシンのプライドラーが一人逃げ続けて、1級山岳に突入。

16.3kmの厳しい上りの争いが始まった。

集団も坂の入り口に向けてポジション争いを始めてペースを上げて、4分ほどの差に。

逃げと集団の間に入る追走グループも30秒ほどの差で追う。

メイン集団も1級山岳突入メイン集団も1級山岳突入

残り20km

集団をコントロールしていたエティックス・クイックステップスから、アスタナにバトンタッチ。ペースを上げる。もちろんマリア・ローザのブランビッラも食らいつく。

アスタナのコントロールアスタナのコントロール

追走集団もクネゴを含めて山岳ポイント争いが激化。

逃げのプライドラーとの差も13秒と縮まり、一気に追いつかれる。

山岳ポイントまでのこり1km地点。

クネゴが先頭になり、5人の逃げになる。

集団もアスタナがアシストを使い切りながらペースを上げる賭けにでる。

ニーバリのダウンヒルアタックが見られるか?

ブランビッラも少しずつ遅れ始めて、集団の一番後ろに。

メイン集団も15人程度に絞られてしまった。

ニーバリ、バルベルデ、チャベス、クルイシュウィック、マイカ、ユンゲルス、ザッカリン、ポッツォビーボ、ウランなど有力選手は残っている。

逃げもついに3人。クネゴが山岳賞を本気で取りに行くつもりだ。

山岳を狙うクネゴ山岳を狙うクネゴ

そのまま残り16.1kmの山岳ポイントをクネゴが1位で通過。

山岳ジャージを取り戻した。

だいぶ絞られたメイン集団は、16人。

アスタナ3人、モビスター2人、他は各チームのエースという状況。

アスタナが有利な状況に。

クネゴたち逃げから遅れること2分30秒、山岳ポイントを通過。

残り13km

プロコンチチームのチッコーネが1人で飛び出し、クネゴとピラッツィが追う。

次に追走の2人。そして、メイン集団もダウンヒルでばらつく。

ダウンヒルが得意な総合3位のアマドール(モビスター)が飛び出していき、メイン集団は逃げとの差が2分20秒。

ブランビッラも15秒ほど遅れて追う。

残り8km

メイン集団にブランビッラが追いつく。

チッコーネが依然トップを走り、最後の3級山岳に突入。集団との差は2分差まで縮まる。

2番手にロブニー(ティンコフ)、4人の追走グループ、そして、アマドール。

メイン集団も追いついたブランビッラが引き出す。

ブランビッラが追走ブランビッラが追走

アマドールとのブランビッラとの差が32秒なので、マリア・ローザを守るためにはタイムを縮めるしかない。

残り5km

チッコーネ、ロブニー、ヴィスコンティ集団、アマドール、メイン集団の構成は変わらない。

アマドール追走アマドール追走

チッコーネとロブニーとの差は33秒とこのまま行きそうな雰囲気。

ヴィスコンティの集団は1分30秒。

残り3km

チッコーネは力強く踏み続ける。

ロブニーの走りも悪くない。

ロブニーロブニー

アマドールは2分10秒差、メインは3分差

この時点では、アマドールがマリア・ローザを奪い取っている。

そして、ブランビッラが踏むのをやめた。

ブランビッラが諦めた

ブランビッラが諦めた

集団はザッカリンが引く。

ザッカリンが引くザッカリンが引く

残り1km

21歳の新人。プロコンチネータルチームのチッコーネがトップで通過。

2番手のロブニーとの差も30秒。

プロ1年目の新人が大金星を上げようとしている。

チッコーネ ステージ優勝チッコーネ ステージ優勝

そのままゴーール。

ロブニーが遅れること30秒ほどでゴール。

さらに、アマドールが前にいたヴィスコンティと合流して、さらにタイム差を広げようとペースを上げる。

モビスター合流モビスター合流

そして、ゴールに突入。

と思っていたら、差があると思っていたバルベルデ、チャベスなどメイン集団も一気にきて、結局、数秒の差で有力選手はすべてゴール。

総合2位のユンゲルスもいたので、結局、マリア・ローザはユンゲルスの手に。

新人の力走が光ったレースだった。

Route92

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