ジロ・デ・イタリア最終局面。
残り2ステージで総合争いは決着がつく。
今日は、ジロ・デ・イタリアの中で最も標高が高い地点「チーマ・コッピ」を通過する山岳ステージ。
※今日のレースは録画している、実際に録画などで見る人は以下ネタバレなので注意。
コースレイアウト
総走行距離161km。
最初の山岳区間の頂上が、ジロ・デ・イタリア最高標高2744m地点チーマ・コッピ。
登り区間の公式プロフィールは、登坂距離21.3km、平均勾配6.8%、最大15%となっているが、スタート地点からすでに登り始めていて、延々100km上った先に山頂はある。
そして、山頂からは、45kmも続くダウンヒル。
下り切ったところからは最後にジロ初登場という1級リズール峠(12.85km、平均勾配6.9%、最大10%)を登り、山頂でゴール。
レース実況
序盤
残り70km地点から中継が始まる。
逃げ集団は割と多く23人くらい。メイン集団との差は4分ほど。
すでにチーマ・コッピに向けて登り始めている。
逃げには、モビスターも3人、スカイも3人、アスタナも2人選手を送り込んでいる。
バルベルデ、ニーバリの前待ちの戦略だろうか。
逃げは、スカルポーニが自分のペースでのぼりつづけて気がつけば1人先頭に。
残り60km
メイン集団では、ロット5人、モビスター4人、アスタナ4人という状況。
するとオリカ・グリーンエッジがチャベスと3人でペースを上げだした。
クライシュバイク、ニーバリ、バルベルデ、ザッカリン、マイカが必死でついていく。
いよいよ総合争いが激化した。
チャベス、クライシュバイク、バルベルデの3人から、ニーバリ、ザッカリン、マイカが遅れる。
アシストはもう誰一人ついてこない。
しばらくして、どうにかニーバリたちも追いつき、6人勢揃い。
前に送り込んでいたアシストと合流できるバルベルデ、ニーバリは作戦が功を奏するか。
先頭はスカルポーニが淡々と上る。
その後ろにポイント賞を狙うウリッシ。
マリア・ローザグループは勾配が若干ゆるくなった地点で、後ろからさらにポッウォビーボ、ウラン、ユンゲルスなど合流。
チャベス再度アタック、
クライシュバイク、バルベルデチェック。
ニーバリ、ザッカリン、マイカも食らいつく。
と、バルベルデが遅れてしまう。。。
ザッカリンも少しずつ遅れる。
スカルポーニは残り1kmを切り、順調に登りこのまま山頂を取りそうだ。
ニーバリ、クライシュバイク、チャベスの3人がペースをあげる。
ニーバリ、チャベス、クライシュバイク
30秒遅れて、バルベルデ、ザッカリン、ウランなどが続く。
アスタナの残っていた選手が合流し、ニーバリをアシストする。
バルベルデとの差は40秒ほどに。
その頃、スカルポーニは、そのまま「チーマ・コッピ」の山頂を制した。
山頂直前、ニーバリがペースをあげる。
バルベルデはモビスターの先行していたチームメイトと合流しながら、1分遅れで山頂通過。
45kmのダウンヒル
長いダウンヒルが始まる。
とすぐ、クライシュバイクが雪の壁に激突落車!
ニーバリ・チャベスが先行。
30秒ほど遅れてクライシュバイク。
バルベルデたちは25秒差。
ザッカリンが落車。起き上がれなそう。
クライシュバイクも自転車交換してタイムロス。
残り40km
チャベス・ニーバリが、クライシュバイクから1分30秒ほど差を広げる。
オリカのアシストが合流
その後ろにバルベルデ、マイカグループが続く。
そして、さらに遅れてクライシュバイク。
アシストのいないクライシュバイクは一人で追走
先頭のスカルポーニは後ろのニーバリを待つためにペースダウン。
ロットソウダルのモンホールが先頭に。
残り30km
ずっと一人だったクライシュバイクがユンゲルスらの遅れた選手の集団に合流。
ニーバリは快調に飛ばして、3分遅れ、バルベルデたちが3分15秒遅れ。
4分遅れでクライシュバイク、ユンゲルスらと一緒に追う。
ザッカリンは骨折でリタイア。。。かなり残念。
ニーバリグループのスカルポーニの鬼引きで、後続と差を広げる。
バルベルデ、クライシュバイクらもローテーションの数の差で不利だ。
逃げているモンホールももう少しでニーバリたちに追いつかれそうだ。
残り13km
最後の山岳へ突入。
先頭のモンホール
46秒遅れで、ニーバリ・チャベスグループ
1分36秒遅れで、バルベルデグループ
2分56秒遅れで、マリアローザ・クライシュバイクグループ。
クライシュバイクがいよいよ力尽きペースが落ちる。
クライシュバイクの足が止まる
タイム差も先頭と3分差になり、ヴァーチャルでチャベスが総合トップに躍り出る。
残り5km
ニーバリアタック。
チャベスもチェック。
そして、ニーバリニ度目のアタック。チャベスが少し遅れる。
残り3km
ニーバリが先頭
15秒遅れでチャベス。
バルベルデグループがペースダウンで、1分40秒差
クライシュバイクが完全に止まり、3分30秒差。
バルベルデグループはマイカが引くがそれほどペースが上がらない。
残り1km
ニーバリ独走。
30秒ほど遅れてチャベスとニエベ。
バルベルデは2分遅れか。
クライシュバイクは4分も近くなってきている。
ニーバリは独走のまま、1秒でもタイムを稼ごうと全力で走り続け、ゴール。
2016年初のステージ優勝。
チャベス53秒遅れてゴール
チャベスが53秒ほど遅れる。
バルベルデが2分14秒遅れ。
そして、クライシュバイクは5分弱もタイムを失った。
先頭で止まり、ニーバリを3分待ってからの鬼引きの仕事はかなりかっこ良かった。
総合順位
- チャベス
- ニーバリ 44秒
- クライシュバイク 1分7秒
- バルベルデ 1分48秒
今日の最大殊勲は、先頭からニーバリを待って引いたスカルポーニ。
逃げにスカルポーニを入れていたアスタナの作戦が勝負の決め手になった。
チーマ・コッピのチャベスのアタックでロットNLユンボが一人もいなくなったことで、クライシュバイクには誰もアシストがいなくなったというのも大きな要因だったと思う。
Route92