多摩サイクリングロードへの道の話

スポーツバイクにはまりはじめて早1年。ロードバイク購入からは早2ヶ月。

通勤のメインウェポンのクロスバイク ビアンキでの総走行距離は約2,800㎞。月平均230㎞。一方、ロードバイク ピナレロは約1,500㎞。月700km。

あらためてロードバイクの戦闘力の高さに目を見張る。プライベートの時間のみにもかかわらず、圧倒的な距離を走っている。

休日晴れていて、記録的寒波じゃなけれはとにかく走りたくなる。記録的寒波でも走れるのだが、ついつい臆病になってしまう。

メインのトレーニングロードは地理的に多摩サイクリングロードになっている。クロスバイクでも何度か走った。府中競馬場まで始めて自転車で行ったときは軽い達成感に包まれた。調子にのって買ったレースは大外しだったが。家からふらっと競馬を観に行くなんて選択肢になかった。

そんな多摩川サイクリングロードデビューから半年、ロードバイクも手に入れて毎週末に目的地がないときは、多摩川へふらっと流れていく。

家から10km程度で多摩川へ入る。信号があるので30分くらいかかってしまう。それから、多摩川を遡上し、10km程度で府中、さらに北上して立川の方まで10km一度サイクリングロードが切れるところまでが定番のルート。

最初の頃は、そこから少し入ったところにあるベンチでしばらく休憩し、帰路に着いた。途中、大型自転車チェーン店のワイズロードに立ち寄り、パーツなどを見学し、帰りは比較的ゆっくりと帰る。そんなことをロードバイクに変わってからは繰り返すようになった。

クロスバイクでゆっくりといっても30km弱くらいで走る楽しさもあるが、ロードバイクになってからは、往復の時間が短縮され、いまでは、ドアトゥドアの往復60kmを休憩をせずに行って帰ってくることが多くなっている。

冬の寒さが速くしてくれる

冬になったせいもある。止まると逆に寒いのだ。汗が冷気に当てられ、体の芯から凍えてくる。しかしコンビニに寄って食べるチキンもうまいのだから、悩ましい。

走って帰るだけだと自転車の機能だけを追求しているようで少し物足りない。人間的な感傷を少しでもいいから自転車に取り込みたいと思う。

気持ちの良い風景をゆっくり楽しむとか、うまいものを食うとか。

欲をいえば、温泉に入りたい。

自転車で汗をかき、疲れた体を暖かいお湯にどぼんとつけてふやかしたい。

しかし、駐輪場に置いておくと盗難の不安がつきまとう。どこか、セキュリティの素晴らしい銭湯はないものか?

関係者はいないか。関係者出てきてください。贅沢はいいません、他の自転車たちと一緒に鍵のかかる倉庫に保管するだけでいいんです。

暖かくなってきたらさらに遡上するか、高尾山へのルートを定番にしようかと考えている。高尾山にもいいスーパー銭湯があるらしい。

多摩川サイクリングロードに話を戻す。

おそらく上級者のローディはもっとすてきな道をたくさん知っているのだろうと想像する。それらは、トレーニングにもなり、風光明美でもあるコースのレパートリーが豊富なのだ。その日の気分や天候、季節、仲間たちの脚力に応じて、ポンと素敵なコースを提案する。一緒に走れば、みな、そのコースの素晴らしさに驚嘆。適度な疲労感と自分の能力向上の確信、そして、四季折々の空気感を堪能し、みなで自転車を止めて一句詠んでしまう。そんな世界がきっとあるに違いない。憧れてやまないが、残念ながら私にはそんな素敵なローディ仲間もいなければ、もちろん匹敵するような知識や経験もない。

いまは、多摩川サイクリングロードが僕の戦場だ。

しかし、それでいいと思う。

まだ、多摩川サイクリングロードすら堪能し尽くしていない。

四季折々の多摩川サイクリングロード。

それを想像すると自転車を磨いておきたくなる。

私のロードバイクの故郷は多摩川サイクリングロードだろう。はじめてロードバイクの性能を実感し、自分の成長させてくれた道。

それが多摩川サイクリングロード。

でも、いつかここを旅立つ日がくるのかもしれない。

たとえ、その日が来たとしても、いつか戻ってきたくなる場所に変わりはないだろう。

Route92

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